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“EV自動車のF1” フォーミュラE東京大会開催

  • コラム

“EV自動車のF1” フォーミュラE東京大会開催

先月末の330日、「EV自動車のF1」とも言われるフォーミュラE世界選手権「TOKYO E-Prix(イープリ)」の決勝が東京ビッグサイト周辺で開催されました。

 

本格的な公道レースが行われるのは日本初。

 

レース直前には岸田文雄内閣総理大臣、小池百合子東京都知事が開催の意義を強調。

令和6年3月30日 フォーミュラE東京大会視察 | 総理の一日 | 首相官邸ホームページ (kantei.go.jp)

EV事業者だけでなく、行政府が強く「脱炭素化」に積極的なのが伺えます。

 本大会はEV自動車を使用しての日本初の公道世界選手権レースということで、大きな注目を集めていました。

 

ただF1とは異なる本大会のマシン(EV自動車)は、エンジン音・排気音もなく、大会の盛り上がりに懐疑的な意見もありましたが、大会のPR事務局発表ではなんと2万人もの観客が来場しました。

 

その熱気は日本だけにとどまらず、世界でも大いに注目の的となっていました。

 

前回大会と比較しても驚異的な数値が大会事務局より報告としてあげられています。

TV視聴者数は前回レースの40%増の8600万人

・ライブ視聴者数は37%増の6100万人

・フォーミュラEの公開した動画再生回数は前シーズンに比べ、134%増の26700万回。

(大会事務局発表。)

 

10年目を迎えた大会ですが、その注目度が年々世界的に高まっていることがわかります。

 

こうした大盛況の背景には、アタックモードというゲーム要素をレースに取り入れたことがひとつの理由でしょう。

 

アタックモードというのは、レースコースに設けられたアタックゾーンを通ればエキストラパワーが与えられるというシステムです。エキストラパワーを得た車は、スピードアップし、通常300kWの最高出力を一時的に350kWまで引き上げます。

 

(出典:YouTube | ABB Formula E

 

レースの逆転要素を取り入れたことしたこの仕組みは、観客を飽きさせず、最後まで手に汗握るレースへと昇華させました。

 

F1では実現できないこうしたゲーム要素は、「脱炭素化」というEVの大会だからこそ取り入れられた仕組みといえましょう。

 

今後も新たな観客層を引き出し、EV業界全体を引き上げてくれることが期待されます。